アレルギーと食物

最も多いアレルギーが皮膚症状といわれています。呼吸器、粘膜、消化器の症状も同時または別々に出現します。

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食物を食べた後にアレルギー症状が一つの臓器にとどまらず、皮膚、消化器、呼吸器、循環器や神経など複数の臓器に対して生命に危機を与えうる強い過敏反応が現われることをアナフィラキシーといいますが、アナフィラキシーの中でも血圧が下がり意識障害などショック症状を伴う状態をアナフィラキシーショックで、命に関わる危険性があるためきわめて早急に手当をする必要があります。

症状について

●全身

ぐったり感、意識がもうろう、尿や便の漏れ、脈が触れにくく脈が乱れる、唇や爪が青白いチアノーゼ

●呼吸器

のどや胸がしめつけ、声のかすれ、激しい咳、呼吸がしにくい、持続しての強い咳き込み、ゼーゼーする呼吸など

●消化器

持続するなど強いお腹の痛み、繰り返し吐き続ける

アナフィラキシーショック

血圧低下や意識障害などショック状態にあるときは生命の危険性が高いため大至急対処しなければなりません。

アナフィラキシーの時は生命の危険もあり得るため迅速な対処が必要なのでアドレナリン自己注射器を常時携帯するよう処方指導されている患者さんもいます。

【携帯する主な薬】

・抗ヒスタミン
・気管拡張薬
ステロイド
・アドレナリン自己注射製剤

【除去食品】

鶏卵と魚卵
鶏卵とイクラなど魚卵に含まれるアレルゲンタンパク質は別物なので、両方の食物に対してアレルギーでなければ鶏卵アレルギーがあっても魚卵を除去する必要はありません。

ピーナッツや他の木の実
木の実類は即時型アレルギーを発症することが多く、耐性化しにくいとされているため、1種類の木の実にアレルギーがあっても他の木の実にアレルギーがあるとは限らないのでそれぞれ除去の必要性を検討します。
クルミとペカンナッツ、カシューナッツとピスタチオの間には強い交差抗原性があるので一方に対してアレルギーがあると他方に対してもアレルギー症状が引き起こされる可能性があります。

魚類
すべての魚が食べられないことはまれなので食べられる魚を見つけることができます。
青身、白身など魚を色で区別して除去する必要はありません。

特定原材料8項目

特定原材料に準ずる20項目

現在アレルギー表示の対象となっている食品は、容器包装された加工食品と添加物のみになっています。