健康維持するための食生活

健康に良く病気を予防する可能性の高い食事について主食・主菜・副菜を基本にバランスのよい食事をとることがお勧めです🍚

●食塩を控えめに
世界や日本で、ナトリウム(食塩)摂取について食塩相当量の目標値として、成人男性1日7.5g未満、成人女性6.5g未満としていますが、国民健康・栄養調査の結果で、男性20歳以上の1日平均摂取量10.9g、女性9.3gと大きく目標を上回っています。この平均摂取量はこの10年間ほぼ横ばいになっています。

 

●全粒穀物を食事の取り入れ
全粒穀物とは精白していない穀物のことです。 玄米や全粒粉の小麦粉、えん麦、大麦などが含まれ、日本人の主食であるお米で精白米は玄米からぬか層や胚芽が取り除かれている状態です。

日本食品標準成分表によると、精白米より玄米の方が食物繊維やビタミン、ミネラルが多く含まれています。

全粒穀物が少ないことは死亡の要因として食塩に続いて大きいものと推定されており、全粒穀物をとることによって食物繊維の摂取も増えると考えられ、食物繊維が少ないことも改善する可能性があります。

●果物、野菜をプラス一皿
果物や野菜を食べた方がよいことはすでに知られているかもしれませんが、全体の摂取量としては増えていないことが明らかになっています。果物が少ないことは1.4%、野菜が少ないことは0.3%死亡の要因となっています。

国民健康・栄養調査の結果では、健康な食習慣の妨げになる点として、仕事(家事、育児等)が忙しく時間がないことなどの割合が高くなっています。

こうした難しさがある場合、プラス一皿の行動から始めてみると良いと思います。

●カルシウム、乳製品の摂取
成人のカルシウム摂取量は不足しているといわれています。

特に、男女とも20、30歳代で不足が目立つ状況です。カルシウム、乳製品の不足は骨の健康への影響のほか、GBDの調査ではがん死亡の2%程度の要因となっているので、通常の食品摂取でカルシウムが過剰になることは稀なので、牛乳やその他乳製品、カルシウムを含む食品の追加を考えると良いと思います。

●加工肉を控え、赤肉は少な目に、植物性のたんぱく質源【大豆製品】や適量の魚の摂取
日本人は世界と比較すると赤肉(牛、豚など)が多いことによる死亡への影響は低めとなっている一方、加工肉が多いことは世界と同程度の死亡への影響が推定されているのです。

地球環境や持続可能性の観点から赤肉を控え、植物性のたんぱく質源を推奨する食事なども世界的には提唱されています。

日本人は豆腐や納豆といった大豆製品を食べる習慣があるため、国民健康・栄養調査による日本人のこれまでの一般的な食事は、大きく推奨から外れていないことも知られていて高齢者についてはフレイルやサルコペニア予防の観点から、たんぱく質が不足しすぎないように注意が必要です。

また、日本人は世界と比べて魚介類を摂取量が多いので魚介類からのオメガ3脂肪酸が少ないことによる死亡への影響は世界よりも低くなっています。

しかし、国民健康・栄養調査の結果では、20-59歳までの魚介類摂取量の平均値は、60歳以上と比べて20gほど低くなっているので魚介類の摂取が少なくなりすぎないように気をつけ、たんぱく質源を決めると良いですね。

●甘味飲料は控える
炭酸飲料、ソーダ、エネルギー飲料、果実飲料は砂糖入り飲料が多いので、糖尿病による死亡への影響があり控えることが望ましいです。

年齢に応じて、多すぎず、少なすぎず、偏りすぎず、バランスのよい食事を心がけると良いですね🥗

●食塩の摂取は最小限に。
●野菜、果物の摂取は適切に、食物繊維は多く摂取する。
●大豆製品を多く摂取する。
●魚を多く摂取する。
●赤肉・加工肉などの多量摂取を控える。
●甘味飲料は控えめに。
●年齢に応じて脂質や乳製品、たんぱく質摂取を工夫する。
●多様な食品の摂取を心がける。